「役割」で繋がることと、「人」として繋がること。決して二者択一でもないし、どちらかから入ってもう片方も生まれていくということもあるし、オンラインでも色々やりようがないわけではないのだけれど、やはり、日常生活で「オンラインMTG」や「チャットコミュニケーション」の比率が大きく上がったということの影響は大きくて、ある程度意識して場や機会をつくらないと、前者の繋がり・コミュニケーションに寄りやすいなぁと改めて思う。それは結局、「ノイズ」が少なくなってしまうということなんだろうな。テキストとオンライン通話の顔という、「正面」の情報に印象や思考が引っ張られる、五感の一部しか使えていないというか。オフラインで場を共にするときの、音、匂い、空気、表情、顔以外の手足・身体の動き、目線の揺れetc. そういうたくさんのノイズを共有すること。「目的」や「結論」を必要としない時間を過ごすこと。お互いの揺れや余白を知った上で「役割」の繋がりに戻って仕事をすると、よりなめらかな協働が可能になるのだろう。
夕方、猪口さんと閒の会計あれこれについて相談。帳簿つけて決算やるみたいな、カチっとした「やるべきこと」はもちろんだけど、その背後にある「会計」という営みについて、考え方やその理路、実践を、会社を運営するなかで一つひとつ学んで考えて決めて報告して…というそのサイクル自体に伴走していただきたいというようなお願いをした。先日読んだ『会計の世界史』も非常に面白かったけれど、会社・事業というものをどうやって数字で捉えるか、そしてそれをどのように企業経営に活用するか、ということが本旨なのであり、「法律で決まっているから」と無思考に記帳することが会計ではないわけで、というか、法律でカチッと決められていることばかりではなく、曖昧な領域をどのように「決め」て、そして何かあったときに「説明」できることが大事なのだから、向き合い方によっては「会計」というのはとてもクリエイティブな営みになるのだと思う。Accountabilityっていい言葉だなと。
夜に、閒のコミュニティ・メディアをこれからどうしようねと3人であれやこれやと雑談。中央集権的にするつもりはなくて、だんだんと、僕が知らないところで小さな交友圏とか部活的なグループが生まれていて、そうした営みがメディアでも徐々に記録されていき、ここに集っている人たちが、それぞれに自分にとって大切なこと、目には見えないけれど気になる…という閒を掬っていけるような場にしたいねという話をした。僕が話す月例報告会を2回やったけど、今度からは僕が聞き手になって毎回誰かのお話を聞くとか、こないだやった読書会みたいに、共通の本とか映画とかを見て語らうとか、たまにはオフラインでごはんを食べるとか、そういうことをやっていこうかなと思う。