駅前の大きなビルにも戦争が起こったことにも慣れるのだろう
Read moreTEST 11|散文詩
遠景へと 呼び込む風
花と器 降り積もる
交差点に 佇む息
ただ溢れる 雑踏と
往来から 消える型
舞う鏡 走る窓
繰り返す 無数の糸
事象は 流離に
楕円まで 気づく未知
あいまみえる 熱と情
描く先 天気でしょう
パリピ和歌集 1
謎液で秋の紅葉の爪パネェ
Read more或る吃音者の断唱
「或る吃音者の断唱」
あばら骨の裏側にいる
ことばに触ろうとし、ている、ところ
ひどく 不揃いで
君のその す、すなどけいを
せき止めてしまいそうだが
みな 悪いやつらではないから 安心 してくれ
ほのあかり(短歌5首)
あなたへ
久しぶり!最近どうしてる?
Read more金魚
「金魚」
一匹の羊たちが
分かち合えたかもしれないなみだを
惑星まるごと7日分
小指の先で辿って掬って
空に五線譜をひこう
金魚がたちまち歌いだす
青
「青」
私が今日も
電波塔のふもとを彷徨う頃
君は戸棚の奥から取り出した
水耕栽培の青いバナナ
その青は
宇宙の果て追う老人の瞳
約束の青 流浪の青
無題
とめどなく流れていく言葉たちよ
Read more「土」 2022/05/05 習作
ひと月ぶりの大雨 長靴の足跡 ムクドリの落としもの
Read more「平穏」 2022/04/21 習作
手の中の嵐を覗き込むような 退屈しのぎの自傷行為はやめたまえ
Read more「はじまり」 2022/04/07 習作
歌はどこからはじまるか 腹の奥底うごめく音だ
Read more「自由」 2022/03/30 習作
鳥に生まれた鳥が泳ぐことを 魚に生まれた魚が飛ぶことを 望み焦がれることはない
Read more「おそれ」 2022/03/23 習作
爪も牙も持たぬかよわき一群が 石を打ちつけおこしたそれは みたことない色と熱を発し かれらをたいそう怯えさせた
Read more