朝、ムスメを園に送ってから電車を乗り継いで西東京市へ。保谷駅で降りる。保谷、こないだ友人に勧められて読んだ田村隆一の詩集に出てきたな。それは秋の歌だったけれど、今は、初夏だ。晴れ。快晴ではないただの晴れ。てくてく歩いて訪問先へ向かう。
そこでお聞きした話のことは、また別の場で、となるが、お時間いただいてありがたかった。受け取って自分にできることをする。
駅前のそば屋で食べた明日葉の天ぷらがうまかった。また電車に乗って1時間ほどかけて帰る。行きも帰りも、途中うとうとしながら、前日に本編を読み終えたチェーホフ著・浦雅春訳『ワーニャ伯父さん / 三人姉妹』(光文社古典新訳文庫)の訳者解説・あとがきを読んだ。チェーホフという人が小説から戯曲へと移っていった経緯、「中心」の喪失、「中年文学」としてのチェーホフ作品、ディスコミュニケーション、言葉と祈り、などなど。どうしようもない人たちがどん詰まり状況のままなんやかんやと喋って嘆いて何かブレイクスルーを起こすわけでもなく救いがあるわけでもなく(全くないわけではないが、それこそかすかな祈りのようなものだ)終わっていく作品で、人に強く勧めようとは思わないけど、でも出会えてよかったなぁという不思議な読後感だったのだが、この解説を読んで、なるほどなぁと腹落ちした。これは偶然なのだけど、訳者の浦雅春先生、僕が大学の教養課程にいたころにロシア語の授業を持っていた。当時はまったくもって出来が悪くて不真面目な学生だったので、ロシア語はほとんど身についていないし、期末テストで一回追試を食らったこともある。追試は先生の研究室で僕を入れて2,3人しかいなかったかな。ネットで検索したらもう東大を定年退職されたらしく、ウェブサイトやSNSアカウントなども見つからなかったが、感想のお手紙を光文社宛に出してみようかな。
家に帰っていくつかZoomと作業をして、途中で眠気に襲われて、1時間半ぐらい寝た。
いい加減、鬱やら発達やらとの付き合いは長いが、もう飽きたなというか、寝たくて寝込んでいるわけではないのと、程度や場面に切り分けて対処すればまったく「治らない」わけでもないわけだから、健康になるためのことをちゃんとやろう、と、何度目かの。
「書けない」ということを昨晩ポロリとFacebookとSlackにつぶやいて、それだけがきっかけなわけではないのだが、なんだかんだと考えて、やはり日々の生活、時間や身体の使い方を戻していく、つくりなおしていくことの先にしか光明はないのだろうと理解しているので、それをちゃんとやろう、と、何度目かの。
この2つは同じことなのである。ここ数日、パラパラと、一つずつ、ルールを組み直してそれを実践し直すことをやって、この日記を書くこともその1つなのだが、まぁとにかく重ねていこう。
抜き書き用に小さなノートを買った。
Note 2022/05/23
■摂取した表現物
Apple Musicから
『古典落語ベスト』桂歌丸「火焔太鼓」
EOWミニアルバム『SWITCH』
書籍
古井由吉 著『杳子・妻隠』(新潮文庫) 30分
ジャン=ジャック・ルソー 著・作田啓一 訳『社会契約論』(白水社) 15分
チェーホフ 著・浦雅春 訳『ワーニャ伯父さん / 三人姉妹』(光文社古典新訳文庫) 15分
谷崎潤一郎 著『細雪』上巻(新潮文庫) 15分
ランボー 著・鈴村和成 訳『ランボー全集』(みすず書房) 15分
■日常生活、心身のケア
朝晩の服薬:○
就寝時、寝室に携帯を持ち込まない:○
1日1時間は歩く:○ iPhone歩数計7851歩
朝ではなく寝る前に風呂に入る:✗
風呂上がりにストレッチ:✗
■出会った・かかわっている人たちの活動、お仕事で出したものなど
うさぎのみみ(重症児者多機能型通所事業所:児童発達支援/生活介護) を訪問
コンテンツ制作の仕事をご一緒しており、記事を1本、チェックして新規公開
「妻・夫がうつ病に。お互い安心して過ごすために、自分にできることは?」
■閒の活動近況
藤本翔一さん 企画「書く」とき・ところ・道具とわたし に参加
「私がノートに触れるとき、ノートもまた私に触れているのだ - 「書く」とき・ところ・道具とわたし #4」
七海駆さんの連載「令和タクドラ日記」第6回が公開
黒木萌さんの連載「土に呼ばれて」第4回
田代智美さん 「夫と私のこれまでとこれから」