ひとつずつ取り戻す、ひとつずつ手放す 2023/09/19〜09/26

9/19(火)

三連休明け、疲れと作業が溜まっている。子どもを園に送って、午前中急ぎのメールや書類などに対応。お昼過ぎに家を出て、玉川学園前駅へ。大学の同級生で、僕が誘って去年からとある利用者さん宅でヘルパーの仕事をしている(つまりひょんなことから「同僚」「同業」となった)友人宅を訪ねる。道中汗だくになる。

着いたら彼がつくった水出しアイスコーヒーを出してくれた。水出しアイスコーヒーって家でつくれるんだ。すご、そしてうまい。「俺はたぶんあと3回ぐらい転生しないと習得できないスキルだ」と言った。手順を説明してくれて、言われてみるとそんなに複雑なことではないのだが、でもたぶん俺はあと3回ぐらい転生が必要。

リビングで少し休憩させてもらって、またちょこちょこっと作業をして、時間になったらZoomを開いた。これまた別の地域で、先月からコーディネーターを担当させてもらうことになった利用者さんご夫婦とヘルパーさんとお話。一ヶ月経っての振り返り、日々の暮らしのご様子、やってみたいこと、お困りごと、などなど。本当にお一人お一人のニーズや生活環境、身体機能etc.によってそれを支える道具も技術も千差万別で、机上のカタログを読むだけでは足りない。とにかくこの方の暮らしを一緒に創っていくために、僕にできることを一個一個、丁寧にやっていきたい。仲間たちの助けも借りながら。この人の力になりたいと改めて思った。音声入力のあれこれについて改めて勉強する。

友人宅を訪ねた理由は、仕事に関係するあれこれの書類(健康診断、領収書etc.)の回収と、保険証や自立支援医療の更新手続きがこの間できないままでいるとのことだったので、じゃあ俺家行くからその場で一緒にやっちまおうというものだった。俺も彼とADHD特性を同じくする民なので、同じようなことでツマや仕事仲間の支援を受けており、状況も対策も、それが一人ではなかなか遂行できない理由もよくわかる。

少し前に文明開化して導入したGo payでタクシーを呼び、一緒に町田市役所へ。福祉課と年金課を彼がはしごするのを見守りながら役所の椅子でPCを開いてメールやメッセンジャーの続き。

先週末の障害学会ポスター投稿のご報告と御礼を、インタビューにご協力いただいた方々やアドバイザーの方々にメールやメッセンジャーでお一人ずつ。感謝しかない。そして、まだまだ書かねば。

窓口で書類を出して、あとは待ち時間で、大丈夫そうだということなので、このあとのステップを一緒に確認し、そのメモをSlackにも送り、健闘を祈って先に役所を出た。

溝の口に行って子ども二人のお迎え。園から駅のホームに戻って電車を待っている間、ムスメ(5歳)がベビーカーのムスコ(8カ月)に顔を近づけ遊んでいたのだが、そのときの勢いでムスコがムスメのメガネを引っ張ってフレームが片方外れてしまった。ネジが落ちて探したのだが見つからない。二子玉川のアンファンの営業時間を調べ、まだ開いているようなので、一度家に帰ってムスコをツマに預け、アンファンに修理に行くことにした。

ムスメは少し泣きそうになっていたが、「大丈夫だよ」と言い聞かせながらこの後の見通しを説明し、「あおくんを怒らないでいてくれてありがとうね」とも伝えた。

アンファンが入っている二子玉川の高島屋ビルに入る。けっこう照明が明るい。ムスメが「まぶしー!」と目をふさぐ。

そこでふと思いついて、「せっかくだから試しにアンファンまでそのまま目をつぶって歩いてみよう。パパが進むとか曲がるとか案内するからね。『見えるとか見えないとか』ごっこ!」と提案した。ムスメもドキドキしながら楽しんでくれたようで、そのままアンファンへ。店員さんに無事修理・調整してもらって帰りは目を開けて同じ道を。

家に帰って家族で晩ごはん。

夜また少し作業をして寝た。

9/20(水)

来月の障害学国際セミナー@ソウルに向けてさすがに英語のリハビリをしないとまずいだろうと思い、朝ポッドキャストで久しぶりに『バイリンガルニュース』を流し聞き。

友人宅でいつも通り介助のシフトに入る。少し前にお繋ぎして僕のシフト中に見学に来てもらったお友達が、別途彼に個別インタビューをしたいという話をしており、ちょうど僕がシフトに入るときに質問事項が3人のメッセンジャーに届き、それを彼と一緒に読んで、スマホ二刀流(不器用なのにミスのもとになることするもんじゃない)で彼のアカウントと自分のアカウントそれぞれから返答(ついでに雑談)、「守秘義務とは笑」みたいな3人の間柄だからできるやり取りをした。

質問事項の中にヘルパーの一人である僕の話題もあったので、シフト終わってからの帰りの電車で副音声的に僕の視点からの補足・コメントを書き込み、そして「二人にはもう200%言うまでもないことだと思いますが笑、質問トピックに入っている僕の話題は当日はもちろん、後日インタビュー記事アップするとしたらそのときも、一切の確認なく好き勝手に語って書いてください笑」と伝えた。彼ともよく話しているが、信頼関係のもとの「ダダ漏れ」というやつである。

参加したかったイベントが一つあったが諸事情で参加ならず。またの機会に。

久しぶりに整体に行って60分ほぐしてもらう。

お迎えの帰り道、ムスメが空を見上げて「天国の人やサンタさん見えるかなー?うーん見えないなー」と言う。

日が落ちるのが早くなった。帰る道中でだいぶ暗くなった。僕たちが真っ暗闇に陥らない文明の灯について、「車はすぐ通り過ぎちゃうけど、マンションは動かないから暗くならないよね」とムスメ。

9/21(木)

長く個人的にも研究やお仕事でも色々とご一緒しお世話になっている先生に、ここ3年ぐらい、年に1回程度、診療時間に医師とクライアントとしてお話をしていて、この日が久しぶりの予約日。11時が予約時間で、9時台と10時台にZoomを入れてしまっていたので、朝食と園のお着替えなど用意して、ツマに朝の子ども送りを臨時でお願いし、少し早めに家を出て、診療場所近くのカフェでZoomをすることにした。余裕を持って出たはずが、道中メッセやメールのやり取りに夢中になり案の定乗り過ごしてギリギリにカフェ到着。仲間たちと2件ミーティングをして移動。

先生と1時間ほど話す。この間本当にまた色々なことがあった。振り返りと、これからのことの相談。20年かかるテーマと、3年でできるテーマがある。前者はライフワークとして、後者は直近で運転免許(博士号)を取るために優先して専念した方が絶対におすすめと。ここしばらく(というか私はいつもふらふらと)惑い悩んでいたが、それは本当にそうだと思って、また腹を括った。

9/22(金)

送り迎えのどちらか、どんな内容だったかこの日記を書く頃にはもう忘れてしまったが、道中ムスメがいつものように言葉遊びをしていて、それをききながら「詩のはじまりとはこういうところにあるんだろう」と思った。

ムスメの早お迎え→元住吉の絵画教室「アトリエ5」→サーティワンで休憩→一緒にムスコのお迎え→帰宅して、ムスコのお風呂と寝かしつけを終えてからツマに後を頼んで六本木一丁目へ。居合のお師匠でもあるお友達、みっちゃんが台湾に拠点を移すということで送別会。モルドバのお酒がめちゃ美味しかった。参加者は全員初めましてだったのだけど、共通点も色々あり、楽しく、またなんというかはじめての不思議な体験もした。電車があるうちにちゃんと帰った。

9/23(土)

朝食後、近所の松屋に行き、本日17時提出〆切の障害学国際セミナーのポスター(ひとまず日本語版をこの日までに、その後英訳)の内容テキストを13時ごろまでに整えて帰宅し、先日の障害学会と同じく、ツマにパワポデザインをお願いし、その間僕は、掃除をしたり、お礼に近所の洋菓子屋でシュークリームを買ったり、ムスメ・ムスコと遊んだり、なんだりかんだりしながら、Zoomでやまだようこ先生の研究会「◆ナラティヴと質的研究会〈「私をつつむ母なるもの(やまだようこ著作集」を視聴。後半、一つ質問・相談させてもらい、これからの研究でぜひやりたいと思えるアプローチが見えてきた。参加してよかった。

アマプラで『七つの海のティコ』をムスメと一緒に見始めた。無限にYouTubeに吸い込まれるので、ごはん食べるときにパパも観たくていっちゃんも楽しめそうな、いつもと違うアニメを一緒に観ようと提案・交渉してしぶしぶ了承を得た笑

YouTubeはそれはそれで色々楽しんで色んな言葉や表現を吸収している様子なので全然いいんだけど、連続アニメ番組を楽しむ体験をと思ってね。ポケモンは毎週ご機嫌に楽しく観ている。

9/24(日)

昨日とは逆に、ツマが午後から半日Zoomでとある大学の研究発表会審査員的なお仕事なので、終日子どもと遊んだり掃除したりして過ごした。

「時っ感タイマー」というカラータイマー的に色がついて残り時間が視覚化され、アラームも鳴る置き時計をツマが買ってきて、ムスメの食事中(YouTubeやリビングのおもちゃに注意を持って行かれるので)に導入し、ムスメもそれがわかりやすく面白く気に入ったようで、ご機嫌に使っている。自分で決めたり、ツマや僕の提案に応じて残り時間を設定。

「まぁ、もしまにあわなくてもしにはしないよねー」とムスメ。ここ最近いろいろがんばってるスタッフたちに聞かせたい、とツマ(実際翌日の勤務時間に共有して、みんな拍手、だったそうです)。

死にはしない、うん、そうよほんと。

9/25(月)

新宿ノアスタジオで10時から、お師匠出国前の最後の居合お稽古。1時間スマホでビデオ回しっぱなしで、お手本も自分の動作も録画。前、右、左、後と4つの型を順番に。後はたぶん今回はじめてなのだが、不思議と方向転換と抜刀がスムーズにできた。これからも自主練続けよう。

お礼を伝えて、お気をつけてと別れの挨拶。

新宿にあるコモレビオフィスに顔を出して、机を借りて2,3時間作業。合間に仲間と話をした。個人的な相談もして、そのときのやり取りで僕はとても救われた。

世界との、他者との、仲間との、大切な繋がり、信頼を、ひとつずつ確かめ取り戻し結び直している日々だ。ずっとそうだ。

お迎えに行ったとき、園のおともだちが「すずむしがないてる!」と言っていた。秋だ。

9/26(火)

朝起きて、感覚を忘れないうちに習慣づけようと、パジャマのままリビングで居合刀だけ持って「納刀」動作だけ5回。お師匠に報告。「納刀するだけで居合は上手になります!」とのこと。続けよう。

月に一度は広い場所で道着を着て型をやろう。

パスポート更新(期限切れなので新規申請扱い)のため、本籍地役所での戸籍謄本取得(ツマと入籍したときに等々力の支所で移した)→川崎のパスポートセンターで申請、とはしご。疲れた。しかしもう少し遅れてたら渡航間に合わなかったかもしれない。危ない。

ひとつずつ未練や執着を手放していく。ずっとそうだ。

16:20からZoomを開き、立命館先端研公共領域のプロジェクト演習。お迎え前に早めに順番を回してもらって、研究の近況と今後のことを話し、後藤先生三島先生にフィードバックをもらう。立岩先生とのご縁で入ったこの大学院、このまま残って頑張ってやり切ろうと思う。それが僕の仕事の一つだ。

とにかく問題は先立つものがないこと。お金と時間と体力と精神力とあれこれをどうにかこうにか工夫してなんとかあれしないといけない。なんとかなる、なんとかする。

秋の夜、心配してくれた人支えてくれた人たちへの感謝の気持ちでいっぱいになり、お久しぶりの人への生存報告とお礼のメッセージを送り、何人かと寝る前にそのまま少しやり取りをした。生かされている。