火曜日朝の燃えるゴミに、オムツのたくさん入った緑の消臭袋が加わった。
まだ日の昇る前、ツマとムスメを起こさぬようにそろりと家を出る(ツマは起きてたかもしれないが)。
なんかちょっと古臭くて嫌だなとか思いながらも「とーちゃん仕事がんばってくるからな」的内心のつぶやきと、1週間の休み明けで、4営業日(今週は全社イベントもあるので実質3営業日)しかない怒涛の日々をうまく社会復帰できるかなというぼやき。まぁとにかく出社である。
先週1週間は有給と週末休を組み合わせて1週間のお休みを取り、しばらくツマの実家にお世話になっていたツマとムスメを迎え入れるためのプチ育休だった。
迎え入れる日に大掃除が全然終わっていないという体たらくだったが、それもなんとか終わり、ムスメの授乳・寝かしつけ・入浴・オムツ替えetc.の諸々を分業でこなしつつ、合間の調理や食事や洗濯や掃除片付けや買い出しやあれやこれやを隙間に済ませつつ、と3人での新生活を進めるにあたってのひとしきりの基礎動作は1スプリント終わったかなという感覚。
合間にちょろちょろとデスクワークをしたり、なんだかんだ1,2回諸用で出社したのだけどwお留守の間もチームのみんな銘々に進めてくれている様子をslackやメールで確認しながらも、比較的穏やかな時間を過ごさせてもらった。
さて今日からまた本格復帰というか、まぁ1週間程度なのだけど、基本的には今まで通り私はフルタイム勤務なわけで、しかし一方で今までのように夜遅くまでオフィスに残るのではなく、食事・入浴のために早めに帰社するみたいな時間の使い方にシフトせねばならんわけで(それもあってここ半年は朝型にシフトしていったのだが)、これから新しい「日常」のリズムがだんだんと刻まれていくのだなという感覚。
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連休の最終日。
「OTON GLASS」の島影さんたちのオフィスを訪問。
父親の失読症をきっかけに島影さんが企画・開発を始めたスマートグラスで、内臓カメラが文字情報を読み取り、日本語・英語で読み上げてくれるプロダクトだ。
noteには動画ファイルをアップできないので画像のみになるが、これがかなりの精度で驚いた。僕が持ってきた発達ナビの媒体資料だが、フォントの文字だけでなく、ロゴに含まれる文字情報もちゃんと読み取ってくれた。英語翻訳も相当なものだ。
当初想定していた失読症やディスレクシアの人だけでなく、全盲・視覚障害の人がヘルパー無しでも手元の物が読み取れたり自動販売機で商品を選べたり、外国人観光客が日本語の標識情報を翻訳で読み取れたりと…さまざまな人の「読む」体験を拡張し、ひいては生活の質を向上させるポテンシャルのあるプロダクトだった。
全盲の人が自動販売機で一人で買い物が出来る、ということにも象徴されるが、人間の身体能力をテクノロジーが拡張することは、単に生活機能を補完するだけでなく、今まで諦めていた社会的・文化的活動を自分でできる・選べるということなのだ。
島影さんはじめOTONチームの皆さんはどなたもお話していてとっても気持ちがよく、あぁこの人たちは「未来」を作ろうとしているんだなぁという、そういう気というかムードというか前向きなエネルギーをもらった気分。
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ほんとは昨日飲む予定だったけどインフルでダウンした東藤さんとチャット。
「子育てしながらでなかなかまとまった時間取れないけど出版に向けてじわじわ書き出してる」という話をしたら、「ナボコフは売れる前お風呂で小説書いてたらしいよ。書く自由はどんな環境でもあるはずだー」と励まされた。
うん頑張ろう。とにかく小出しでも良いから断片を毎日隙間に書いては出すというのは、ベースとしてちゃんと確保・継続しよう。最初から完璧を目指すと手が止まってしまうので。
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夜は友人たちと燻製アパートメントで食事。出産祝いにお花をもらった。
父親になって見る目の解像度が上がった事象があること(新生児系の疾患・障害とか、保育園問題とか)、一方で巷の育児家事系の止むことない炎上案件はどこか手触り感がないこと、個々人の小さな物語、0か100かでない選択の網の目を掬う必要があることなどひとしきり最近自分のなかで高まってるトピックを聞いてもらって、それをちゃんと書こうってなった。「一人で抱え込まないでみんなにどんどん共有してケツを叩いてもらうのが一番良い」という結論だった。
そんな感じの連休最終日。からの火曜日朝。
働くぞー。