チームで働くというときに、強みを活かそうとか多様性を活かそうとかそういう話がよく出てくるけれど、これをスキルとか専門性に応じた分業みたいに矮小化するとかえって変な話になるという感覚がある。
一人一人の成長の時間軸とか、現在組織が置かれている制約や期限とか、そういう前提条件の中で全員の持てるリソースをより善く活かし合おうぜという話であって、専門性云々というより、その環境の中でその人に「いまできること」は何か、ということに着目する。
原典不明の(探せばあるかもしれないけど)、使い古された教訓フレーズで
「若者には時間と体力があるがお金がない、壮年はお金と体力があるが時間がない、老人にはお金と時間があるが体力がない」みたいな話あるけれど、これは別に年齢の話だけではない。
スキル的にジュニアであったとしても、シニア(スキルはあるけど時間はない)に目標やその追い方を整えてもらったら、あとはそこに時間とエネルギーを投下することが出来れば立派なチーム貢献なのだから、どっちが偉いっていう話でもない。
「できることにフォーカスする」というのは、「お互いが持てるものを差し出し合う」ということだろう。
でも、だからこそ、誰もが不完全であることを前提に、自分自身の持てるものをちゃんと出し切ることにコミットする、自分のキャパシティに対して誠実である、というのは大事だと思うのだよな。