一応世間的には今日から仕事始めなのだが、今日を休めばすぐ土日が来るので、今日も休みにして大型連休、という人も少なくないだろう。我が家もそんな感じ。いつもより緩慢なペースでメール・Slackに通知が届く。今日働いている人は、それはそれで静かなオフィスで集中しやすいかもしれない。
年末から正月にかけて、さすがに移動、移動で疲れたので、親子そろってほとんど寝て過ごす。たまに読書。
こないだお誕生日にいただいたおやさいクレヨンで新年一作目を描く我が家の画伯(1歳)
佐藤ねじさんの会社「ブルーパドル」が、全社員をフリーランスにしてギルド化しますという記事を読んで、同僚とチャットでやり取り。正社員ってなんだろうねって。
正社員=無期雇用というのは、基本的にはずっと働いてもらう前提で、会社としても面倒見るよという契約を結ぶわけで、被雇用者としては安心なわけだが、その分、会社としても彼らがより活躍すること価値を生み出し、面倒見る分のリターンを期待するわけで、それが他の契約形態との違いとして、福利厚生(各種保険、年金、賞与、家賃補助や慶弔見舞etc.)だったり、育成リソースの投下比重の高さだったりというものがあるわけだよな。
で、その辺の生活やお金のことは自分でなんとかする/できるって人は、育成対象にはならないけど成果で返すよっていう、傭兵的な業務委託の方が良いよね、というのが、まぁ一般的な整理なのだけど、実はこの間に、本当に「雇用形態」で区切る必要あるか?っていう待遇格差がなんとなしに付随してる気がしている。
具体的に言うと、「育成・マネジメント」と「情報アクセス」に関しては、雇用形態の違いを切り分ける根拠とする必然性が弱いように思う。
たとえば、ライターとかイラストレーターとか、研究者とか、業務委託で会社から仕事を依頼するフリーランスの人がいたとして、100人に1件ずつで100件依頼するよりは、長く安定的に付き合ってくれて、納品してくれて、会社の温度感も一定わかってくれてて、という10人に10件ずつ100案件やってもらった方がよほどコミュニケーション的にはお互い楽になるわけで。そうなると、業務委託であっても、ちゃんと育成・マネジメントリソースを割いた方がいいわけじゃん。
あとは社内の情報へのアクセスなんだけど、NDAや技術的・物理的なセキュリティ対策すれば、そんなに格差設けるべき情報って多くないのではと思ったり。経営の機微に関わるものはさすがにアレだけど、そういった情報はもともと、正社員であっても一定役職以上の人のみに閲覧制限かけていたりするので、たとえば会社全体のビジョンや経営方針とか、社内報とか事業部の各種会議の様子とか、つまり、社員の役職なしスタッフにひとしく共有される大半の情報は、業務委託スタッフに聞かれても別に問題ないものが多いのではなかろうか。
正社員という形態で迎え入れた方が、「会社」という共同体に対して高いコミットメントが得られやすく統制も取りやすいというのもあって、一定規模以上になるとギルド運営より社員を多く抱えた方がやりやすい、という差はあると思う。今の所ギルド運営を掲げたり実践している会社は、規模としては小規模で企画・制作系が多い印象。
ただ、社員の方がコミットメントが高くなりやすいというのも、一度雇ったら基本的には継続的に働いてもらう分、社員採用は業務委託の発注判断より慎重・多角的に選考コストをかけるわけで、さらにその過程で面談やら内定承諾やら入社式やらのイニシエーションを経てコミットメントが高まっていくという「仕掛け」によるものも大きいと思うので(あとは上記の福利厚生等の待遇の違いの面)、業務委託だからコミットメント形成ができないってことでもないと思うなぁ。
今日の、まる。