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鈴木悠平:はい、vlog的な。
慎允翼:うん。
ゆうへい:一応ね。タイトルだけ決めてて 「介助される介助者」って。あの。ただ、僕が、介助者の僕がゆにくんの時間を10分もらって話をする。ゆにくんが病み上がりで吸入中の第1回です。いや、なんかさ、しかもあれでしょ、ゆにくん修士課程で俺博士課程なの。
ゆに:うん。情けないね。本当。
ゆうへい:(障害等級)1級と3級だしな。今度、手帳じゃないや、年金の更新で、今診断書書いてもらってる。
ゆに:うん。
ゆうへい:2級に昇級できるかな。できないかな笑、体調はあの3級とった時より今の方が薬も増えてんだよ。ちょっと。7月末に立岩先生死んじゃったじゃん。
ゆに:うん。
ゆうへい:僕の指導教官の、もう3か月。8、9、10月だから、3ヶ月たったか、うん、まあ、その間、何もしてないわけじゃないけど。で、色々考えたけど、まあ、あの、他の、後藤先生っていうう、あの、立命館の、同じ、立岩先生と一緒にやってた先生に、指導教官になってもらって、
ゆに:うん。
ゆうへい:まあ、残って、あと3年ぐらいで、頑張って、博士、せっかくだし、取ろうかなと思ってるけど。なかなか元気がないですね。 あのー、ゆにくんはさ、あの、ルソーのさ、研究でさ。
ゆに:うん。
ゆうへい:文献研究じゃん、基本的には、もちろん、研究って、切れ目なくさ。まあ、その、テキストと向き合ってる以外もさ、こういう生活の中で、いろんな着想とかもあるんだけど、ま、基本はね、もう、昔のルソーと、ルソー研究者のテクストを読み、
ゆに:うん。
ゆうへい:で、ま、僕も、この後もそうだけど、シフト中にも、手伝ってるけどさ、まあ、読んでは、翻訳したり、ノートを取り、刻んでって、今、修論に取りかかろうとしてるわけだよね。で、基本は、まあ、どんな研究もさ、そう、過去を辿って、自分のリサーチクエスチョンを、ま、見出してさ、それを、こう、あのね、筋を通していくっていうか。
ゆに:うん。
ゆうへい:書くだけじゃない、その、書く手前の、調べたり、考えたりも含めて、あの、なんだけど、 僕がやろうとしてるのが、その、ね、ま、ゆに君も含めて、こう、僕が関わってる人たちが、ま、1つ、キーワードとしては、生活創造。ま、ゆにくんも、1回、ブログでも書いてくれたけどさ、うん、障害がある人たちが、ま、既存のね、制度とか、道具、うん、組み合わせるだけじゃなくて、ね、
ゆに:歴史創造
ゆうへい:そうそう、ゆにくんは、歴史創造という言葉を使ってたね。ま、僕は、そうね、生活創造、まぁその、創造ってのと、あと、それが、なんか、協働とか、ネットワークの中で、
ゆに:うん
ゆうへい:古典的に、やっぱり、そ、そ、それは、それで、ま、意義があると思うけど、こう、障害者対社会とか、 まあ、その、いわゆる、た、対立だったり、力関係の
ゆに:大事だね
ゆうへい:構図の中でっていうのと違う、あの、描き方っていうかね、あの、一応、そういうものは、気を付けなきゃいけないんだけど、日々ね、話してる、常にさ、影響しあうわけじゃん、道具も、制度も、人も、
ゆに:そうそう、そうね、
ゆうへい:その中で、こう作られていってる、
ゆに:うん、うん、
ゆうへい:で、文化人類学に、アクターネットワーク理論ってのが、まあ、あって、その、人の、人以外、なんか、動物とか、道具とか、法制度とかも、その、フラットに扱って、それが、こう、どういう連関の中で、こう影響及ぼし合ってるのかを、うん、まあ、すごく分厚く記述してく、みたいな、それが、ま、結構、ぶ、文化人類学とかでは、流行りっつったらあれだけど、まー、あの、
ゆに:うん、
ゆうへい:注目されたり、普及してんだけど、うん、結構、その、障害の領域では、海外ではね、あの、ホーキング博士、『ホーキング Inc.』っていう本があって、あの、まあ、ホーキングっていう人を、そういう、ネットワークとしての、身体ですね、ま、アシスタントとか、 機械とか、どう関わり合って、研究してるのかっていうのが、あ、あるんだけど、ま、そういうことを、まあ、できたらなと、
ゆに:うん、うん
ゆうへい:となると、ま、基本は、まあ、関わってる人たちとさ、こうやって、考えること、話して、 録画とかね、インタビューとか、本人だけじゃなくて、その場面でさ、いろんな、車椅子とか、パソコンとかさ、 使ってる様子含めて、あの、記述してくっていう、ま、方向で、
ゆに:立岩先生の言っていたアーカイブの話と繋がるよね
ゆうへい:そう、それも繋がるよね、とにかく、その、しっかり、た、細かくたどって、記録し、記述し、うん、で、 そこには、いろんな登場人物が、いわゆる障害当事者本人と、介助者以外にも、 ま、たくさんいて、そう、あのー、っていうのを、ま、日本で、ど、現代において、また、その、ホーキングの時代とも、地域も違う中で、ま、書けることは、あろうと思っててさ、で、基本は、ここ1、2か月、あのー、学会出たり、あの、うん、奨学金とか助成金の申請書書いたり、あの、こう、せ、先行研究がどうで、こうしますって書くんだけど、やっぱ、その、作文には、なかなか、ま、書かなきゃいけないんだが、消耗してたんだけど、ただその、論文にするにあたってはね、ちゃんと、こう、説明して、同意を取ってっていう、倫理審査があり、ま、記録を始め、 で、こういう風に分析して、みたいな、本人のプライバシーとかね、で、それは当然、大事なんだけど、ただ、このやり、この、僕のやろうとしてるテーマって、まあ、研究と、それ以外の、こう、境目って、案外、こう、不明瞭ってか、こっから、ここが 研究のためのインタビューで、みたいな、
ゆに:うん、
ゆうへい:以外の時間も、うん、まあね、そのあって、で、 基本は、こう、一応、みんなにね、やりたいこと話した上で、会いに行って、記録して、
ゆに:うん、
ゆうへい:ま、論文の手前の、 先行研究読んでの話とか、ちょっと試しに撮影したものとか、あの、は もう、ブログや、こうやって、動画に残していけたらと思ってんだけど、
ゆに:うん、
ゆうへい:まず、書いていくとさ、で、それも公開してくと、立岩先生もね、やってたけど、それがまた元となって、その先に、ま、分析とか、論文とかあるから、 ま、もちろん、なんか、信頼関係の、もとにけど、
ゆに:うん、
ゆうへい:なるべく、こう、どんどん出ていって、 書いて、話して、途中経過でも、まあ、出してって、そしたら、みんな、色々意見も言ってくれてっていう、ま、そういう循環の中で、うん、 そこからね、1本、2本、論文になったり、学位になったりっていうので、いいと思うんだけど、なんか、あの、そうね、な、なかなかこう、ここ数ヶ月、色々あり、
ゆに:うん、(吸入器)とるよ、もう10分たった。10分でおわんねーじゃん笑
ゆうへい:や、もう、もう終わる。いや、ここ数ヶ月、いや、もう10分ちょいでやるよ。あの、いや、これはもう、入口で、時間で切って終わろうと思うけど、なんか常にこう、うーん、書いて出すっていう、結局、そういう、人との関わり合いの中でやる研究で、そのプロセスも含めて、まあ、みんなと共有しながらっていう、 研究としてはそうなんだけど、
ゆに:うん、
ゆうへい:その手前のさ、
ゆに:うん、
ゆうへい:まあ、ちょっと、色々、人にはいろんな、知られたくないこととかさ、話したくないこと、話せないこととか、あと、じ、事実がどうって、込み合った話も、それぞれにあるじゃん。で、うん、ぼ、僕もそうで、で、そう、研究テーマと、その内容の手前に、 なんか、こう、か、か、そうやってか、書くこととか、だい、大学院や何かのメーリスやら、ま、し、知らない不特定多数がいる場所に、 出る、出る、書くということが、もう、ここ数年、ずっと、こう、ね、恐怖っちゅうか、ストレスっていうか、まあ、なんか、日の当たるところに、出ては、
ゆに:うん、
ゆうへい:ならぬって、ま、言われてる、はい、まぁ、言われ、
ゆに:うんうん
ゆうへい:言われるんじゃないかとか、言われてるという経験が、まあ、 あって、で、それはもう、どうしようもない、人は、ま、交われば、いろんな考え方と、それぞれの、まー、事実や、解釈と、なんか、責任やらなんやらって、で、結局、誰がどこで、どう付き合って、距離を近づけたり、離したり、 書いたり、書かなかったりは、もう、もう、もう、それは、世界全体で、そ、それぞれの選択じゃ、他人は変えれないけど、
ゆに:うん、
ゆうへい:ただ、なんか、こう、アカデミアとか、こう、障害の、ここの領域において、
ゆに:うん、
ゆうへい:なんか、こう、いてはならない感じに、言われてる、
ゆに:うん、うん、
ゆうへい:そう、そういう、なんか、根底に、こう、ずっと、うん、そういう、しんどさがあって、それは、どうにもできないんだけど、
ゆに:うん、うん、
ゆうへい:で、その入り口として、これ、なんなんだって話なんだけどね、カウンセリングか、みたいなんだけど、とにかく、でも、とはいえ、でも、まあ、うん、じ、自分は、過去、現在、未来、じ、自分がすべき、できると思うことを、責任持ってやっていて、生きることに、 後ろ暗さは、その意味では、うん、ないっていうか、どうしようもないっていうかね、だから、まあ、そ、そういう、
ゆに:うん、
ゆうへい:なので、これを、そう、毎週、10分しゃべって、それを、動画に出し、出すってのと、ま、研究しながらの、メモを、まー、ブログに書いたり、論文って形とかね、あの、大学のゼミとかさ、あと、なんか、そういう、申請書書く時とかさ、ま、どっかで、そういう、まとめるフェーズあるんだけど、その、まとめる手前、ペースが、必要だね、思って、
ゆに:片手に吸入器持ってなに言ってるんですか笑
ゆうへい:うん笑、とりあえず、撮ったの、vlogってやつだね。
ゆに:うん。なるほど。はい。まあ、でも、あれだな。僕はさ、
ゆうへい:うん。
ゆに:ものすごいシンプルな、世界観の持ち主だから。
ゆうへい:うん。
ゆに:あんまりゆうへいくんが言ってたこと、半分もわかってないんだけど。半分以上わかる気があんま起きないんだけど、 うーんと。でも、何が、誰が誰に言ったって、でも、「真実はいつも1つ」。
ゆうへい:うん。
ゆに:それは救いじゃない。
ゆうへい:うん。うん。うん。
ゆに:僕はそう思ってる。うん。
ゆうへい:ありがとう。