閒(あわい)の住人が、今週観た/聴いた/読んだ/食べたものなどを、住人のコメント付きでいくつか選出してご紹介します。
■観た動画:「【縄文の家】製作期間30日! サラリーマン2人で竪穴式住居を作ってみた #8 Primitive Japan: Building a Bamboo House from Scratch」
もときさんが教えてくれた、サラリーマン2人が週末に竪穴式住居をつくる動画がおもしろかった。スーツで、自然にある材料だけで作っていくのだけれど、苦労がありつつ青春していて見ていてニヤニヤしてしまう。文明の萌芽の歴史を見ているようで興味深いし。シリーズものなので、ほかの動画も見ていきたい。
もえさんより
■プレイしたゲーム:「Florence」
カイくんの教えてくれた「Florence」は確かにいいゲームだった。漫画というか参加型アニメーションを見ている感覚。たとえば恋人の仲が深まっていく過程やケンカの様子をパズルのピースで表現していて、なるほどそうなんだよな~と感心した。切ない、多くの人が追体験することになるラブストーリーでありながら、最後には「生きてゆこう」と一人の生を肯定するような素敵な作品だった。
もえさんより
Florenceを再びプレイして、号泣
このゲームを、宗教上の理由でプレイできない人は、かわいそう。
このゲームをプレイして、思想や感性が死んでいるなどの理由で、楽しめない人は、かわいそう。
私はいかなるコンテンツであっても、号泣することは、ほぼ一切ない。
ましてや、何度やっても号泣するなど、絶対にあり得ない。そんなあり得なさを軽々と飛び越える、これが定価700円、現在セールで250円、プレイ時間はたった1-2時間のこのゲームである。
インタラクティブでなくてはならない「ビデオゲーム」という媒体を、ここまで最大限に活かして人を喜ばせ、泣かせ、歓喜に導くクリエイターは、私の知っている限りいない。なるほど、アクションがあったり、謎解きがあったり、そういったゲームらしいゲーム性には乏しいので、音と動きがあるマンガに近い。それは間違いない。だが。この作品に触れた人なら、これこそ、ゲームという、自分が主体的に体感するメディアでしか表現不可能な体験だということが、絶対にわかる。その固有の喜びがわかるはず。
何度でも言う。フローレンス・ヨーは私だ。(フローベール)
私の人生は彼女とぜんぜん異なっているかもしれない。多分、そうだろう。だからなんだというのだろう?永遠の一瞬、一瞬の永遠。それを知っている者どうし、彼女が私で、私が彼女でない理由は何一つない。
かいさんより
■聴いた曲:「さよなら人類」EGO-WRAPPIN'
「日本のビートルズ」といわれたフォークバンド・たまの『さよなら人類』をEGO-WRAPPIN'がカバーしたものです。
原曲は小さい頃から耳馴染みのあるものだし、EGO-WRAPPIN'バージョンもだいぶ前から聴いていたのですが突然「この曲って反戦歌なんだ」と気づきました。
こういう抗議の仕方があるんだ、と思いました。ナンセンスな歌詞、トンテンカンテンとした音にのせて平和を願える。
中納良恵さんの歌声は、原曲とはまた違った魅力があります。YouTubeには原曲しか見つかりませんが、機会があったらぜひ。
Kazuyoさんより
■はじめたもの:『ユング心理学入門』音読会
閒のメンバーから河合隼雄「ユング心理学入門」の序説が熱い、隼雄せんせとあなたの考え方が似ていてるって教えてもらって、それからあれよあれよと、みんなに勧めてもらって朝音読会をすることになった。
朝早く起きられないよっ・・・って不安だったけれど、約束してみると、一週間続けられたのだった。朝からみんなで音読するのはとってもよくて、スムーズに仕事に入っていけた。
これって生活創造じゃん!生活を組み立てていくことができた。朝の短い時間で、読んで、感想戦やって、とっても充実していて嬉しい。仲間と朝から繋がれるのも嬉しい。
ユングはフロイトと異なり、中年以降や死に注目しているらしい。そのあたりが気になっている。
しょういちさんより
なかば強引な悠平さんの背中押しによりはじまった、『ユング心理学入門』by河合隼雄の音読会。
平日の毎朝8時半から、という日程で営まれている。
この本は半永久的に亀本の先生をしてくれている高校時代の元担任に読めと言われたのだけれど、さくっと読むには難しくて。大学入試問題ぐらい読みづらい。
面倒で積ん読になりかけていたが、訳が分からんくてもとりあえず最初は声に出してみたら良いんじゃないかなと。ユングのいう「無意識」を信じてみたくなったわけです。
sayakameさんより
■はじめたもの:「PLANETS CLUB」
宇野常寛さんの私塾「PLANETS CLUB」に今週入会した。
10年少し前に私が大学生だったとき、NHKで放送されていた「ニッポンのジレンマ」という番組に宇野さんが出演されていたことがおそらく一番古い宇野さんの記憶で、番組を大変興味深く拝見していたことを覚えている。大学生当時、宇野さんが責任編集をしている雑誌『PLANETS』を購入したり、宇野さんがゲストで出演されているパネルディスカッションに足を運んだりと自分なりにちょこちょこ「宇野さん」を追いかけてはいたのだが、社会人になってからいったんそういった世界からは離れてしまい、1年ほど前に結婚して専業主婦になってから宇野さんのTwitterを久しぶりにフォローし、noteを拝読したりPodcastを夫婦で聴いて楽しんだりしているうちに、このコミュニティに興味を持った。
PLANETS CLUBの存在自体は知っていたのだが、「私塾に入る、までしなくていいだろう」とずっと思っていた。ただ、この間の読書会の告知で、哲学書に近い本を扱うという情報を知り、私も哲学科出身だったので(どうしようもない落ちこぼれだったがw)エイヤで入会を決めた(タイミングが合ったのと、その日の夜は予定もなく、少しでも何かのイベントに出て充実させたかったのだ)。ちなみに、ちょっと参加してみて肌感が違ったりしたらすぐやめたらいいや、という考えを今でも持ってはいる。と同時に、「宇野さん」と言葉を交わしてみたい、楽しく仲良くお話してみたい(私のことを知ってほしい)というファン心を今は持っている。入会してみるとゼミやイベントなどとても濃度の高いコンテンツや触れあいの機会を得られるようであることがわかり、それもまた大変期待をしている。閒以外に、新しいコミュニティで仲間ができることも楽しみだ。
前述の読書会では國分功一郎さんの『中動態の世界』という本を扱った。受動態・能動態という文法の区分に私のような日本語話者(他の外国語にさほど明るくないので言及は避けておく)は馴染みがあるが、古代ギリシア語には「中動態」という文法区分があるようで、國分さんはその「中動態」に注目して「責任」「ケア」「法」などについて幅広く言及した本であったようだ。「~であったようだ」という言い方をするのは、私はこの本を読まずに読書会に参加したからで、それは「宇野がゼミの中で本の概要を説明してから参加できるので、当日参加(入会)も歓迎です!」というツイートを読んで参加を決めたからである。
本の内容も言語学的要素から純粋な哲学者の思想紹介など幅広いトピックが取り扱われていて、「久しぶりにちょっと難しめの大学の講義を受けているみたいだ」と感じた。正直に言うと、宇野さんが何を話しているのかの5%も理解できていなかったと思う。だがこういう「知的好奇心をくすぐられる言葉のシャワーをよくわからないまま只管無心に浴び続ける」という体験は意外と悪くないものだと感じたし、「居るだけでいい」読書会だなと思った。
最後にディスカッションで、Zoom顔出ししている人は感想(あるいはディスカッション)をどうぞというターンになり、ひたすらに「宇野さんとお話してみたい」という気持ちで入った私はZoomの顔出しをONにした。そこで宇野さんに「ではどうぞ」と振られると、緊張と憧れの人と話せるという嬉しさから舞い上がってしまい、ひどく吃ったし話している内容も取っ散らかっていて、最後に「宇野さんとお話してみたかったです…」と消え入るように呟くと、宇野さんは優しく笑って私の発言を受け止めてくれた。読書会で扱った本の内容よりこの体験が私にとってこの会のハイライトというか印象深かったところで、宇野さんはニコニコしながら「学びの場への初参加を嬉しく思う、これから色々なイベントをゼミ内でやっていくのでぜひ一緒に楽しみましょう」というようなことを言っていた。
今後楽しみにしていることは、宇野さん直々に我々会員が書いた批評を添削してもらえる会があったり、それ以外にも読書会やフリートーク会が毎月あったり、頻繁にこの私塾でオンラインとはいえ人と交流するイベントがあるということだ。閒というコミュニティに随分助けられているけれど、別にまた一つ居場所を作っていく、という活動もできればいいな、という希望的観測を込めて、このことを今週の大きな出来事として書き記しておく。批評、書いたことないけれど、書けるかなぁ。不安と期待と楽しみで胸がいっぱいである時点で、このコミュニティにまず「入ってみる」ことをしてみてよかったと思う。とりあえず「やってみる」って大事だ。
さとみさんより
■したこと:かい家、草むしり(庭掃除←)
お昼ごろから開始、待ち合わせ場所の連絡をしあっていた。集合場所が駅の何口だか分からないというハプニングもあったが無事に合流。
自己紹介などしながら現地へ到着した。
到着後かいさんの友人が既に草刈りをある程度済ましているとのことで庭掃除になった。
もともと、去年から土いじりしたいなぁと思っていたらあわいで草むしり急募と書いてあるし、これはちょうどよいと思い行ってみることにしたのだが、早速の予定変更だ。
「予定を変えるなら教えてください」みたいなことを言って(詳しくは覚えてないが)「いい経験だ。次から事細かく聞こう」と思った私であった。
この辺で具体的な作業内容を教えてもらいながら作業開始。
雑談をしながらやっているとかいさんの同僚が合流。ここでお昼を食べていなかった私たちはお昼を取ることとした。
(ここあたりでzoomを開いた)
お昼を食べた後、作業再開。かいさんの職場の話だったりちょっとしたゲームの話をしていたらあっという間、地べたにあれだけあった枝が、日が暮れる前には袋にしまい終わり。
ここからバーベキューへ。
まずは炭に火をつけなきゃ始まらないが、これがなかなか点かない、困った。
困ったらとりあえずネットに頼る。するとダンボールを使った方法が載っていた。何回か試したら火がついた。この裏でかいさんとかいさんの同僚がバーベキューの具材の下処理をしていてくれた。ここからは椿原さんに肉を焼いてもらって三人でお喋りをしていた。いろいろと話しこんでいたら帰宅時間であった。帰りがけに今度遊びにおいでよと言われた。とても良かった。そのうち遊びに行きたいと思うのであった。
タツキチさんより