今日は大きなニュースがたくさんあった。昨日夫と家の前にあるイタリアンに行って発作が出なかったのだけれど、今日は早めに目が覚めて、なんとなく、早朝の散歩をしてみようという気分になり、近所の公園まで散歩に出かけた。早朝の公園はひんやり肌寒く、鈴虫の鳴き声がしていて、車がごくたまに通り抜けたりはしたが、人の気配はなく、「しずかだ」と思う。ひとりで散歩に出かけられたことと、閒の友人がハッパをかけてくれたこともあって、「今日はひとりで美容院に行ってみようかな」という気持ちになった。全然何も知らない方のために説明すると、私は所謂パニック障害のようなものを抱えており、一人で外出できたのはもう一年以上前になる身だ。そんな私が「ひとりで遠方の美容院に行く」ということは大変なミッションで、どうなることやらと思ったが、何と案外すんなり行けたのだった。
美容院は今までとは違うところで、新しい美容院ということで緊張もあったのだが、完全個室で、オーナーがひとりでやっているお店だった。美容院に行くとき必ず私が初めに担当者に伝えるのは、「私はパニック障害という病気を抱えているので、精神安定剤とお茶を携帯したいのですが、いいですか?」ということだ。大体の人は笑顔で「構いませんよ、お身体の調子が悪いときは仰ってくださいね」という言葉を返してくる。が、今日の美容師さんは「あ、そうなんですね、どうぞ」と軽く応対してくれて、なんだか拍子抜けしてしまう。その後丁寧なカウンセリングを受け、施術をしてもらう。まず私はシャンプー台に上がることに緊張してしまい発作が出ないかとそわそわしてしまうのだが、その店はシャンプー台も個室で、リラックスして施術を受けられた。カットに移り驚いたのが、美容師さんの技術の確かさだ。「この人はカットがうまい」と素人目で見てもわかる、色々なカットの技法を使ってばさばさと髪の毛を切られていくと、自分でもどんどん顔周りの髪の毛がすっきりしていることに気がつく。出来上がりは大満足だったし、これからもそこに通いたいと思う。
一回家に帰って昼休み中の夫が出迎えてくれる。外出できてよかったねぇと自分のことのように喜んでくれて嬉しく思う。
その後も家にいたのだが、また外出したくなり、近所のできたばかりのイタリアンを訪ねる。ちょうど雑誌の撮影中で、お店はばたばたしていたが、オーナーのはからい(?)で私も何故だか取材に来ていた人と少ししゃべる。その後彼らがいなくなって、しばらくマスターと二人きりになり、よもやま話す。マスターはジョジョオタで、インドかイタリアどちらかに行きたいと思っていたらしいが、結局イタリアに通うようになり、イタリアンのお店を出しているとのことだった。マスターのお人柄はとてもお茶目で素敵で、「日本人は働きすぎなんですよ、ゆるーく行きましょゆるーく!」と言われて私も自然と顔がほころんでしまう。マスターには開店祝いとしてささやかながら一杯プレゼントをしたら喜んでくれた。その後も色々話し、近くのおばさまが店にいらっしゃって、そのおばさまとも少ししゃべる。知らない人と話すのはいつでも楽しい。そんなこんなで3時間くらいカフェタイムにお邪魔して、帰る。
帰ってからはリングフィットをやり、身体を動かす。気持ちいい汗をかきすっきりする。
そんなこんなしていたら一日が終わりに近づいていき、ぐっすり眠った。今日は本当に色々なことがあったし、今までの自分にとって非日常なことばかりだったので、いい刺激になった。できることがちょっと増えた感じがして、とても嬉しい一日だった。