授乳中のツマとムスメに別れを告げつつ会社に向かう。
高尾から中目黒はそれなりの距離があるのでまだ日が昇る前からツマの実家をお暇する。朝は、寒い。
6時高尾駅発の中央特快は、それでも座席が8割ぐらい埋まるほどには人がすでにいる。きっとこの人たちもこれから働きに出るのだろう。あるいは何か別の。
この時間に高尾の電車に乗ること自体は初めてではなく、ツマの産休中などもちょくちょく泊めてもらって会社に行く朝があった。
違いといえば今朝からはその家に新しい住人が現れたことだろう。言わずもがなムスメである。
昨日がツマとムスメの退院日で、ツマの実家に2人を迎え入れての初日だった。11時頃に産院を出て、それからツマの実家に着いて、寝床やら道具やらなんやらを整えたり片付けたり、ツマが乳をやったりして、お昼ご飯を挟んで寝起きに沐浴デビューしたりオムツ替えデビューしたりして、合間に来月のシフト登録をしたり原稿の最終チェックをしたり電話をしたりして、夕方にはミルトンやらなんやら足りないものを買いに行って、帰ってきたら、それまではずーっと眠り姫だったムスメが1時間ぐらいグズってるというのであやすツマの横で様子を見つつ、晩ごはん時が来たので下にいってミルクをつくってあげてみたらすごい勢いで飲んで、そのあとちょっとまどろんで、横に寝かせたらまたグズったので抱っこして、その時僕が抱っこしたら泣き出すのにツマやばぁば(ベテラン保健師)が抱っこしたら一瞬で泣き止むことにショックを受けたり、そのあと肘で頭を支えつつ手のひらでお尻を持つのだというコツを教えてもらったら見事に落ち着いてくれてレベルアップのファンファーレが鳴ったりして、寝てる隙にミルトンデビューしたりシャワー浴びたりなんだりしてるともう23時で、それから「ごめんちょっとだけ仕事するわ」とツマ・ムスメは先に寝かせて作業をし、1時台にムスメは目を覚ましてツマは乳をやり、入れ替わりで私はすまんお先にと眠りにつき、3時台5時台とまたムスメが目覚めてツマが乳をやりつつ、私は寝ぼけ眼をこすりながら(ほんとはもう2本早いバスに乗るつもりだったのを逃しつつ)、産院にもらった育児日記に授乳記録をつけて「じゃあまた明日」と言って出発し、寒空の下でバスを待って高尾駅に行き6時発の中央特快に乗っていまここまで書いたところで立川です。
あ、これはすごい。全く生活リズムが変わるのだなと自覚。
私はひとまず現時点で育休を取っていないので(検討はしている)ムスメと実際に一緒に過ごす時間はツマの1/5〜1/4(それ以下?)ぐらいになるのだろうけど、3時間置きぐらいに授乳が必要で、それは昼も夜も関係ないという赤子の生活リズムに私たち大人は合わせねばならぬ。ムスメの健やかな発達のためにはそれは有無を言わせぬことである。
まずもって母親すげーな大変だなというのを身をもって知らされた初日である(これ毎日続くんだぜ?)。とにかく自分が家にいる間とか、外出時の買い物とか、代替可能なことは出来うる限り、と思うけど、それでも限度があるわけで、ツマのことを思うといたたまれない(どこかでリフレッシュ休暇取れるように私も育休取ろう、春か夏か…いやでもそれまでの期間すげーな大変だなぁいや言ってもしゃあないんだけどさ…的心境)
あとあれ、在宅遠隔でもそこそこ仕事いけるやろと思ってたら甘かった。全然時間ない。1日家でツマとムスメと一緒に過ごす日は、正味作業時間とれて数時間だろう。
まぁなので基本的にはオフィスに出勤して、その間はツマに任せてオットは割り切って働く、というのを我が家は意思決定したわけだけど、それにしたって、距離も時間も今までより制約がかかるので、そんなに夜遅くまで働きっぱなしの毎日というわけにはいかない。
本当に必要なこととそうでないことの見極め、生産性の効率化に向けた工夫を今まで以上にやってかないと回らないねこれはと自覚したわけ。
これは自分自身のことだけじゃなくてチーム全体のことも含めて考えるべきで。僕の仕事を誰かにお願いしてみたいな足し算引き算では総量変わらないので誰かに迷惑かかっちゃうからね。ましてや自分が管理職なわけだから自分が思う以上に意識しないと周りが気を遣って仕事を引き受けてくれる(ほんとはすでに忙しいのに)みたいな歪みが生まれちゃうから…
その辺も含めて工夫のしどころですよね。いやはや。
あたらしいくらしが始まりました。
今までだってそうなんだけど、小さな生命を迎え入れたことで、それによる副次的影響も含めて、今まで以上に周りの人たちに助けてもらって生きている、自分ひとりの人生ではないということの自覚をね。はい。
がんばります。