「恥について」リレーエッセイ
「恥」というお題だけを共有して、複数人の書き手がそれぞれに綴ります
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今日何かプレゼントをもらった人へ。明日プレゼントを開ける子どもたちへ。それはもしかすると、「自分が欲しかった」プレゼントではないかもしれない。つけるのも恥ずかしい指輪や、持つのも恥ずかしい鞄かもしれない。全然いらないと思えるものかもしれない。でもね……
僕は恥ずかしい
何かを食べている姿が恥ずかしい
軽薄そうに笑った顔が恥ずかしい
流暢に出て来る言葉が恥ずかしい
何か美しいものに出会った時に、簡単に心を奪われてしまうことが恥ずかしい
そのことをすぐ夢中になって話してしまうことが恥ずかしい
誰かの苦しみを見た時に、何かしないではいられない気持ちになって、
何かをした気になってしまう自分が恥ずかしい
「日本は恥の文化、空気を読むことで己を律する。一方で欧米は罪の文化、自律的に己を律する」とアメリカの日本文化研究者は説明した、と中学の社会科の授業で学んだとき、わたしは何だか恥ずかしい気分になった。
「生きることは表現することそのものだ」と思ったのはいつだっただろうか。表現という切り口で自分を振り返ってみると、その時々の自分が見えてくるように感じる。