僕は恥ずかしい

僕は恥ずかしい
何かを食べている姿が恥ずかしい
軽薄そうに笑った顔が恥ずかしい
流暢に出て来る言葉が恥ずかしい
何か美しいものに出会った時に、簡単に心を奪われてしまうことが恥ずかしい
そのことをすぐ夢中になって話してしまうことが恥ずかしい
誰かの苦しみを見た時に、何かしないではいられない気持ちになって、
何かをした気になってしまう自分が恥ずかしい

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いびつなものとしての私たち

僕は恐らく軽度のADHDだと思うし、躁鬱病(双極性障害)だろうし、適応障害かも知れないし、まず間違いなくアル中で、他にもなんやかんやあるかも知れない。でも僕にはそういった診断は一つもついていない。たまたま主治医が「そういう」人ではなくて、診断名をつけようとしなかったのだ。一方で毎週新しい診断名が増えていった友人もいる。

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葡萄

一時的な別居のために借りた小さなアパートの一室で、どうせ長く住むわけでもないだろうとたかを括って購入した小さな冷蔵庫は、いざ離婚することになって本格的な一人暮らしをすることになってみると、明らかに小さ過ぎた。

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装わずにはいられない

衣服というのは装置だなと思う。だぼっとした服を着れば自然とリラックスした、もしくはだらしない気分になるし、かちっとしたジャケットやコートを羽織れば気持ちも引き締まる。そういう話は多くの人が経験あるだろう。世界があって、それをどう「視る/視ている」かを伝える時、人は写真を撮ったりする。

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眠ることとは少しの間…

「さよならを言うことは少しの間死ぬことだ」とはレイモンド・チャンドラーの小説の探偵フィリップ・マーロウの言葉だったか。そんな気もするし、そうでもない気もする。もしそうだとしたら、眠るということも少しの間死ぬことなのかも知れない。そんな気も……、いやそんな気はしない。

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